平成25年度春季撮影旅行(棚田と残雪の芽吹きを撮る)の報告               報告者 田中正美
                                                                                       photo by tanaka

【日 程】 平成25年5月9日(木)から5月11日(土)までの2泊3日
【宿 舎】 松之山温泉 こめや旅館
【撮影地】 新潟県十日町市松之山、松代 長野県飯山市
【撮影対象】棚田、美人林、石仏、北竜湖、菜の花公園
【参加者】 6名 太田、大星、田島、高橋、古谷、田中

第1日:5月9日(木) 晴れ
 6:40太田さんの車で大船駅前を出発。都内、関越道を経由し12:40 美人林に到着した。美人林は雪はほ
とんど消えていたが新緑が美しく輝いていた。林に隣接する池に映り込む新緑を中心に撮影した。14:20ここの
撮影を終わり、大厳寺高原に向かった。駐車場から先は雪が深く残っていて、奥の方にある500年を経た天水越の
ブナの森を目指して雪の上を歩き始めたが、途中で進めなくなり引き返した。車で移動する途中にあった棚田を撮影
し、夕景を撮れる西向きの棚田を求めて車を進めた。2ヶ所を下見した後、留守原の棚田(ここはまだ除雪が出来て
いなくて行けなかった)の手前の棚田で夕景を待った。空には雲が無く夕焼けは見られなかった。山に落ちる夕陽の
棚田を撮影した後、宿に向かい18:40頃宿に着いた。すぐに夕食を頂き、温泉に入った後、今日撮ったままの写
真を持参のプロジェクターで映写して楽しんだ。
      
第2日:5月10日(金) 薄曇り後晴れ、その後曇り
 朝景を星峠の棚田で撮影するべく、宿の車の先導で3:30に出発した。4:00撮影地に着いて撮影の準備をし、
少しづつ明るくなる空を見ながら撮影を始めた。4:15頃空が少し赤くなり、棚田の水面も色が付いた。その後太
陽が出て構図を変えながら棚田を撮影した。5:00に太陽は上の雲の層に隠れここの撮影を終わりにした。車を移
動し儀明の棚田に着いた。ここは小さいが形の良い棚田に桜が咲いており、水田にも映って絶好の被写体であった。
次に蒲生の棚田を撮影した。所々に形の良い木があって構図にアクセントを付けることが出来た。6:45に撮影を
終わり7:20に宿に帰り朝食を頂いた。
 9:05宿を後にして250年ほどの歴史を持つ鉢の石仏に向かった。ここの撮影は天気が良すぎたことが残念だ
った。10:00〜11:00まで撮影した後、比較的近い清水の棚田、蓬平の棚田に行ったが、水があまり張って
なかったり、一部耕作放棄と覆われる水田があり、撮影に適さなかった。12:15道の駅松代で昼食を取った。
 14:20に丸山公園ブナの森で新緑を撮るべく車を進めたが、最後の道路が雪で閉鎖されていてあきらめた。次
に新田の棚田に着いたが、大きな棚田だが水を張っていない部分が多かった。一部の水のある水田では田鋤の耕耘機
が動いており、別の水田の横には赤い耕耘機が止まっていた。これらの被写体や周りの新緑、草花などいろいろな対
象を見つけて撮影をした。15:30ここの撮影を終わり帰路についたが、途中雪で閉鎖された道が多く、迂回せざ
るを得なかった。途中で新緑と残雪の撮影をし、16:50宿に帰り着いた。今日は夕景の撮影が出来ないのでゆっ
くりと温泉を楽しんでから夕食を頂いた。夕食後今日撮ったままの写真を映写して気のつたことをコメントして楽し
んだ。
     
第3日:5月11日(土) 曇り後時々小雨
 今日は朝景の撮影が出来ない天候なのでゆっくり起きて朝風呂を楽しんだ。朝食後8:10に宿に別れを告げて、
長野県飯山市を目指して車を進めた。9:30目的地の北竜湖に着いた。静かな新緑の湖、水中の木、岸辺に咲く
色鮮やかな菜の花などをいろいろな狙いで撮影した。子供達が湖上でボートを楽しんでいて、これを入れないようにし
たり、積極的に取り入れたりして撮影した。10:20ここを終わり近くの千曲川沿いにある菜の花公園に向かった。
菜の花は真っ盛りで「菜の花祭り」をやっており、鯉のぼりも飾られていた。ここには広大な菜の花畑があり、背景
に千曲川が流れていた。いろいろな角度から撮影して11:35に今回の旅行の撮影を全て終了した。撮影中は小雨
で良かったが、終わった後に激しい雨になり幸運だった。近くの店で昼食を取った後、帰路に着いた。18:40終
着点の大船駅前に到着して、今回の撮影旅行を無事終えることが出来た。
     
撮影旅行を省みて
 今回の旅行は太田さんが車を提供、運転して頂いたお陰で行ける撮影地であり、太田さんに深く感謝申し上げます。
また不行き届きな幹事を補って頂いた皆さまに感謝します。
 今回の撮影対象は、雪の溶け具合で最適な時期が微妙であり、残雪の中の美人林を撮るなら4月下旬、棚田が完全
に水を張った状態なら5月下旬、道路の除雪が全体に終わるのも5月下旬というのが今年の状態であった。諸般の事
情でこの時期の撮影旅行となったが、まずまずの撮影条件であった。天候も最初は晴れ、最終日は曇り時々小雨と変
化があり良かった。多くの棚田を廻っても撮影に望ましい棚田は限られていたが、そこで良い写真が撮れたのではな
いかと思います。急な斜面を至る所耕作地にした先人の努力に感服させられるが、これから先この素晴らしい日本の
景観を維持していくことは大変難しいことだと感じる。願わくば日本らしい風景がいつまでも維持されることを祈念
して報告を終わります。