平成26年度春季撮影旅行(新緑の奥入瀬渓流を撮る)の報告   報告者 田中正美

【日程】   平成26年5月16日(金)〜18日(日)
【宿舎】   第1日 酸ヶ湯温泉旅館
       第2日 民宿 十和田湖山荘
【撮影地】  蔦七沼、奥入瀬渓流、十和田湖周辺、八甲田山麓
【撮影対象】 新緑、渓流、滝、ツツジ、十和田湖朝景、十和田湖岸風景、残雪のブナ林
【参加者】  6名 相澤、大星、太田、大本、田島、田中

第1日:5月16日(金) 晴れのち雨のち曇り時々雨
 9:30羽田空港に集合し11:20発の飛行機で出発した。天候は晴で窓から外の風
景、雲海などを撮影する会員もいた。11:35予定通り青森空港に到着し、空港内のレ
ストランで昼食を取った後、レンタカーを借りた。この頃急に激しい雨が降り出し、天候
の急な変化に驚いた。一路酸ヶ湯方向に車を進め、酸ヶ湯温泉を通り過ぎてその先の蔦温
泉に車を止めた。途中標高が高い所では、道の横に雪がしっかりとあり驚かされた。14:
35からブナの原生林と七つの沼を巡る蔦七沼の遊歩道を歩いて、ブナの新緑や沼の風景
を撮影した。雨はほとんど止んで時々降る程度で、雨に濡れた美しい新緑を心ゆくばかり
撮影できた。八甲田山麓は十和田湖周辺を含めてブナの林が延々と続いていた。
17:20に撮影を終えて今日の宿泊地の酸ヶ湯温泉に向かった。酸ヶ湯温泉は歴史のあ
る湯治場で、有名な千人風呂をゆっくりと楽しんだ。

第2日:5月17日(土) 晴れ時々曇りのち曇り、朝深い霧
 8:15宿を出発し9:20に奥入瀬渓流の石ヶ戸に着きここに駐車した。売店で昼食
のおにぎりを用意し、渓流沿いの遊歩道を歩き始めた。初めに少し戻って三乱の流れを撮
影した。新緑が丁度美しく、前日の雨に洗われていい色を見せていた。ゆるい流れは苔の
付いた岩にぶつかって激しく乱れ、美しい姿を見せていた。岩と新緑の木々と乱れる流れ
を構図をあれこれ考えながら撮影した。9:55にここから上流の十和田湖に向かって遊
歩道を歩き始め、夫々に途中の撮影ポイントを見つけては撮影した。流れの他に名前の付
いた幾つかの巨岩があり撮影対象になった。有名な阿修羅の流れは、苔むした岩の間を激
しく流れていた。九十九島では苔の岩の間を流れている美しい風景を撮影した。平成の流
れは滝かと思えるような激しい落差の流れで、近寄ることは禁止されていた。渓流の左右
に幾つかの滝があり夫々に撮影したが、雲井の滝は落差のある比較的大きな滝で、この近
くの遊歩道のベンチで昼食を取った。午後は雲ってきたが、その後も新緑の美しい渓流と
滝が続いた。出発点から約7.3Km歩いた所に一番大きな銚子大滝があった。夢中で撮影
しながら歩くと思った以上に時間がかかった。ここを撮影した後、幹事は路線バスを使っ
て石ヶ戸に戻り、駐車しておいた車を取って15:20頃銚子大滝のパーキングエリアに
着けた。一部の人はここから車に乗って十和田湖の子の口に向かったが、残りの1.6Km
を歩いた人もいた。ツツジは一部しか咲いていなかったが、新緑と美しい渓流はこの上な
い被写体であった。
16:30今日の宿の十和田湖山荘に着いた。比較的安い民宿だが建物は新しく、温泉が
あり食事もおいしかった。十和田湖名物のヒメマスの刺身と地酒を楽しんだ。

第3日:5月18日(日) 曇りのち晴れ
 朝景を撮るべく4:10に車を発進し湖岸の撮影ポンイトに向かった。4:25十和田
湖プリンスホテル傍の休養センターに車を止めて、近くの湖岸にカメラを構えた。空は概
ね雲に覆われていたが、雲の薄い部分もあり、少しづつ明けていく風景を撮影した。やが
て雲に少し色が付き、雲の隙間から射す陽が湖面に輝きを見せた。太陽の姿は見られなか
ったが、湖岸の新緑を含めて湖の朝の風景を撮影できた。太陽が上に昇ったので車に戻り、
5:40十和田湖の北西部にある滝の沢展望台に向かった。ここは標高698mの峠にあ
り、霧が掛かっていた。展望台から見る十和田湖は樹木で視界が限られていた。次に北岸
にある一番高い御鼻部山展望台に向かった。ここの標高は1,010mで深い霧に包まれ、
湖面は見えなかった。周りに冬枯れの木立が林立していて、霧の中でよい被写体になった。
これで早朝撮影を終わり7:15宿に戻り朝食を取った。
 9:00に宿の前で記念写真を撮った後、湖の南西部にある発荷峠展望台に向けて出発
した。ここは秋田県の峠の展望台だが、やはり霧に覆われており撮影出来なかった。折角
だから有名な乙女の像を撮ろうという声があり、10:00ころ近くの駐車場に車を止め
て湖岸沿いを歩いて撮影した。乙女の像は前後左右色々な角度で背景も変えて撮影した。
船も通り点景になった。帰り道は杉林の中の神社の参道を進んだ。古びた神社、大きな杉
並木は良い撮影対象であった。10:40ここの撮影を終わり、もう少し湖に近い展望台
に期待して11:05に瞰湖台展望台に着いた。ここは左手に中山半島、右手に御蔵半島
が突き出した湖を、標高580mから広く見渡す良い場所だった。幸い大きな遊覧船も近
づいて来て良い被写体になった。11:20にここの撮影を終わり、途中で見つけた店で
昼食を取った。昼食後奥入瀬渓流沿いの道を走って帰路についた。途中来る時に気になっ
ていた美しい緑のトンネルがあったので、13:20に車を止めて撮影した。道路横には
残雪の中に美しい新緑のブナ林が広がっていて、そこの雪上に分け入って思い思いに残雪
と新緑のブナを撮影した。以前行った十日町の美人林のスケールを大きくしたような見事
なブナ林だった。13:45に撮影を終わり、一路青森空港を目指した。15:20空港
横のレンタカーの店に着いて車を返し、空港に向かいチェックインした。空港内のレスト
ランで食事を取り、17:20発の飛行機で羽田に向かい、18:35羽田空港に戻った。
ここで今回の撮影旅行を終わり解散した。
撮影旅行を省みて
今回の撮影旅行は新緑の美しいタイミングにピッタリ合っていて、その上雨で輝きを増
した新緑を撮影することが出来た。八甲田山麓から十和田湖にかけた一帯は思っていた以
上に広大なブナの林が続き、美しい新緑の風景を繰り広げていた。奥入瀬渓流は遊歩道を
歩いたため、少し大変だったが良いポイントを夫々に見つけて満足のいくまで撮影するこ
とができた。一方朝景、夕景は十分な撮影が出来なかったことは残念だった。移動の手段
を飛行機とレンタカーにしたおかげで良い撮影ポイントを自由に移動できた。太田さんに
は車を運転して頂きお礼申し上げます。また不行き届きな幹事を補ってご協力頂いた皆さ
まに感謝致します。