釣とトランシーバー

携帯電話が普及した昨今、今更トランシーバーはないよ、と言われそうだが、街中の大川はともかく
山中の渓谷、源流域では電波がこず、携帯電話は使えません。
仲間との連絡、負傷事故等の連絡など、トランシーバーがあれば良いなぁ〜、 ということは誰にでも
判りますが、実際にグループ釣行で使ってみると、予想以上の便利さに驚かされます。
源流域では2人、3人一緒には入渓しません。 ポイントも少なく、 魚に気付かれる確立が多くなるか
らです。 例えば3人での釣行時は 下流、中流、上流に分け1人ずつ入渓しますが、上がりは1時間
後とか2時間後とかの時間と場所指定しかありません。この方法での問題点を挙げますと
・ 先行者がいた時の連絡が取れず、皆が上がって来る1時間、2時間が無駄になる。
・ ゴルジュ、廊下、岸壁等で直ぐに そば道、林道に上がれぬ時の連絡が出来ず全員に迷惑かける
・ ポイントなく釣れなかったが、やっと渓相も良くなり釣れ始めたが上がらねばならぬ。
・ 時間通りに上がったが、迎えが遅れても指定場所の可視範囲にいなければいけない。

この他沢山問題点があり、実際は源流域での複数人釣行は難しいのです。しかしトランシーバーは
これらの全てを解決し、ロスタイムをなくし、行動範囲を広くしてくれる、複数釣行の必需品なのです。

ここで使うトランシーバーは山中で1〜2kmの通達距離を必要とするため、無免許で使える小電力
トランシーバーでは実用にならず、アマチュア無線用のトランシーバーが必要となります。しかしこれ
を使うには免許が必要で、最低4級アマチュア無線技士の国家試験に合格しなければなりませんが
最近は小学生でも合格しますし、中学の理科程度の四捨択一式で、やさしいのです。この際、是非
免許を取得され、アマチュア無線ともども、グループ釣行を楽しまれては如何でしょうか。 私は単独
釣行時でもトランシーバーを持参します。 万が一のアクシデントSOS信号を誰かが聞いてくれるか
も判りませんし、地蔵堂川では、釣行中でもレピーターバンドで交信アクセス出来るのです。

トランシーバーの選択と使用設定

  
・電池はいつでも継ぎ足し充電できる、リチュウムイオンが良い
・釣行には予備電池を必ず持参のこと
・電池の電圧または残量表示できるトランシーバーが良い
・渓の水温を測れるトランシーバーは便利(VX−7は測れる)
・144MHzと430MHzの2波同時受信で待機する。場所により144Mが強い時も
 あれば430Mが強い時もある。送信は430Mがダメなら144Mで試みる
・出力は5Wでバッテリーセーブモードで待機する
・防滴より防水が良い。山の雨は強烈で、ポケットに雨水が溜まることもあるし
 滑って転んでボシャンも度々! 私はこれで2台ダメにした
・天気予報はAMラジオ付より気圧計付の方が役立つ。ラジオは山の釣場では
 バーアンテナ付でも実用にならない、 アバートでも気圧の動きで天気が回復
 に向かうのか、もっと悪くなるのかの参考になる