ミリ波用三脚、経緯台、角度計

特にミリ波用などという三脚、経緯台等はありません、三脚であれば使えるのですが135GHz
ともなると程度問題です。半値角が0.2度くらいとなり、しかも微弱電波、さぐり時ではピンポイ
ントです。やっと見つけたビームだが、雲台の回転を固定ロックすると電波がいなくなってしまう
のです。又貧弱な細い三脚では風があたっても電波がいなくなります。
三脚は2本組構造のがっちりした物が欲しいところです。また雲台はロックしなくても動かないタ
イプが良いのですが、手ごろなものは入手難です。私は天体望遠鏡用の垂直、水平微動ダイヤ
ル付経緯台を使っております。 微動ダイヤルといっても目盛板がなく1回転で本体が2度動くと
いうものです。この微動ツマミに日曜大工コーナーで見つけた傾斜計付巻尺(1700円)の角度
計をはずし取り付けております。360度を1目盛10度で目盛っておりますので2/36度、つまり
微動1目盛で本体0.055度動くことになります。実戦ではここまでの精度は必要ありませんが、
少なくともアンテナ半値角の2倍(135Gの例では0.2x2=0.4度)は読み取りたいもの です。これは
非常に重大なことですので具体的に説明します。
通常ビームを探るとき暫定ポイントを中心に左右水平に動かし探ります。 見つからない時は仰
角を上か下に少し変え水平を探ります。実戦はこの繰り返しなのですが、この仰角を少しづつ
変えるというところに問題があるのです。 結論から言うと, この仰角ステップは半値角の2倍程
度(半値幅? 0.4度)でなければ万全な探りは出来ないのです。半値幅をはみ出したら全< 聞こ
えなくなる訳ではありませんが急激に減衰します。半値角はピークレベルよりー3dBの 角度です
が、かすかなビートのときはー3dBでも聞こえなくなってしまいますから仰角ステップ角は半値幅
くらいを限度にするべきと思います。
よく“仰角もいろいろ変えて探ったがキャリアーが見つからない”などを耳にしますが、殆どの場
合1度以上変えてしまっており、この間はスキップで探りが入っておりませんから見つからないの
は当然!・・・・となります。通常の雲台では0.4度等はチェック出来ませんので角度計の必要
性がお判り頂けたことと思います。