ミリ波感度測定

大気圏損失を逆算する時、受信機の感度を知ることは絶対条件となります。又自分で作った
TRVの感度は何dBmなのかを知ることも感度比較、グレードアップ等で意味あるものと思い
ます。しかしミリ波で使えるSSGの入手はアマチュアにはなかなか困難です・・・ でも出来る
のです。やろうとしなかっただけなのです!

測定理論は簡単です。図のように出力レベルの判った既知信号源とTRVの間にアッテネータ
を入れ、これを調整し実用感度になったときのATT値と信号源出力値の和が受信感度値とな
ります。私は信号源に最初に作ったミニパワーTRVを使い通常交信時の音声変調をかけIF
親機でFM復調なるレベルを求めこの値を実用感度と称しました。TRVを使い慣れすると信号
源に変調をかけなくとも、いつも使っている親機との組合せでSメーターいくつ振ればFM復調
なるかキァリアーレベルで判断できます。この方法はきわめてアマチュア的手段で、正式には
信号源に最大周波数偏移の30%相当の正弦波変調をかけこれをON/OFFして親機出力の
S/N 6dBとか10dBの実用感度を計りますが、実用的にはあまり変わりません。声の大き
い人、低い人の変調度差程度です。

感度測定が成功するか否かは、信号源のシールドにあります。TRVの入力導波管を手で塞い
でもキャリアーが飛び込んでくるようではダメ! このため信号源出力は低いほうが良く、ATT
導波管は長いほうが良い(50cm〜1m)、  またATTも半分くらいはシールド缶の中に入れる方
が良い。導波管ATTのビス数は5個以上で減衰量を分散させた方が調整がらく、1個でも減衰
はするがクリチカルでビス頭よりドライバーを放しただけで値が変わってしまいます。